堕落論の作者登場!坂口安吾
■今日の文章
バルザックやドストエフスキーを読むと、あの多様さを、あの深い根底
から縦横無尽に書きまくっているのに、呆然とすることがある。
人生への、人の悲しき十字架への全き肯定から生れてくる尊き悪魔の
温かさは私を打つ。
■読後ノオト(これは解説ではありません)
沢山の作品を書いた点で、バルザックとドストエフスキーを同列もしくは
同質と考えることは如何なものかと思わなくもない。
しかし後半のヒネリがきき過ぎるぐらいきかせた表現は、安吾らしいなー
と思う。逆説をさらに逆説でヒネリ倒したような感情に心を動かされる彼
独特の感性というものが書かせているのだろう。
確かに作家とは時として悪魔のような手つきで人間の心の深淵まで描き出し
世の常識人を錯覚に陥れる。
これは私の気持を代弁してくれてるみたい・・・なんてね。


