モームの文章
■今日の文章
良心というものは、それぞれ個人の中にあって、社会がそれ自体を
保持するために発展させてきた法則の番人なのだ、と私は思う。
我々がその法則を破らないように見張るために配置された、われ
われの心の中の警官である。
自我という中央のとりでに座しめたすパイである。人が仲間から
是認されたいという欲望は、ひじょうに強く、人から非難される
のをこわがる気持は、ひじょうに激しく、それだから、自分で敵
を門の中へおびきいれてしまっているのだ。
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■読後ノオト(これは解説ではありません)
最近はあまり読まれていないのかもしれないが、私は結構良く
読んだ作家の一人で、物語の作り方が大変上手く、かつ面白い。
スパイを経験したり、旅行家としても優れていたり、一方で
男色だったという話もあり、その生涯もユニークなものだった
ようだ。
彼は晩年サミングアップという本を書いている。それは大変面
白く、とりわけモームが哲学書をとても良く読んでいることが
分り、そのくだりが哲学というものを理解する上で、とても
参考になった記憶がある。
高校1年生ぐらいの頃だったと思う。
この文章はサマーセット・モームです。


