セザンヌもこんなことを書いている!
■今日の文章
花はあきらめた。すぐに枯れてしまう。果物のほうが忠実だ。
果物は肖像を描いてもらおうとしている。
色褪せていくのをあやまっているかのようにそこにある。
香りとともに果物の考えていることが漂ってくる。
果物たちは、さまざまな匂いのうちにあなたのもとにやってきて、
収穫された畑や育ててくれた雨のこと、ひっそり見ていた曙の
ことを話してくれる。
■読後ノオト(これは解説ではありません)
久しぶりに画家の文章をお届けします。この人は大物です。
セザンヌ。
残っている文章としてはどうしてもゴッホに注目してしまい
ますが、どうしてセザンヌの残した言葉も意味深長です。
画家の言葉の使い方は、書くことを基本動作と考えている人間
とはたいへん異なるものがありますね。
果物を擬人化して表現している、なんて解説では手におえない
独特の言葉に対する姿勢があることを、とても強く感じます。


