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ギボン 「ローマ帝国衰亡史」制作の逸話

■今日の文章


私が庭園のあずまやで最後のページの最後の数行を書いたのは、
1787年6月27日の日というよりも夜の11時と12時の間であった。


私は筆を置いた後で、田園、湖水、山脈の景観を見渡すアカシア
並木の散歩道を何回か歩き回った。


空気は温暖で天空は澄み渡り、丸い銀色の月が湖面に映って、
万象、寂として声がなかった。


■読後ノオト(これは解説ではありません)


淡々とした書いている極普通の文章であるけれど、非常に穏やか。


この文章は、20年の歳月をかけて書き上げた大作のくだりを書き
上げた時のことを書いたものです。


書いた人は、アントニウス帝の治世から、東ローマ帝国の滅亡までの
十三世紀にわたるローマ帝国の歴史を書き上げたイギリスの歴史家
ギボンです。


有名な「ローマ帝国衰亡史」を書いた人です。


書かれたものがどのような背景で書かれたか。それを知ると、その
文章の細部に関する理解が各段に深まります。


こういう時代なので、どんどん書き捨てられ、読み捨てられます
が、生来、深読みするタイプにはなかなか辛い時代です。

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