ヘルマン・ヘッセ ヘッセの真面目な文章
■今日の文章
僕は夜、どこかで打ち上げられる花火ほどすばらしいものはないと
思うんだ。
青い色や緑色に輝いている照明弾がある。それが真っ暗な空にのぼ
っていく。
そうしてちょうど一番美しい光を発するところで、小さな弧を描く
と、消えてしまう。
そうした光景を眺めていると、喜びと同時に、これもまたすぐ消え
さってしまうのだという不安に襲われる。
喜悦と不安と、この二つは引き離すことができないのだ。そうして
これは、瞬間的であってこそいっそう美しいんじゃないか。


