アルベール・カミュ 今日、ママが死んだ・・・。
■ページ1■今日の文章
不条理という言葉のあてはまるのは、この世界が理性では
割り切れず、しかも人間の奥底には明晰を求める死物狂い
の願望が激しく鳴りひびいて、この両者がともに相対峙した
ままである状態についてなのだ。
不条理は人間と世界と、この両者から発するものなのだ。
いまのところ、この両者を結ぶ唯一の絆、不条理とはそれで
ある。
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■ページ2■解説
ママの葬儀を終えた当日、うら若き女性と関係を結び、ミルク
タップリのコーヒーを飲んだことまで、殺人の動機として解釈
された主人公。
自分が冒した殺人「太陽のせい」と言っ切った不思議な青年を
彼は「異邦人」と題する小説に描いている。
人間と世界の絆を「不条理」と定義することは、彼の哲学の根幹
であったかもしれない。
作品よりもハンフリー・ボガードを彷彿とさせるダンディな風貌
の写真が記憶の新しい。
アルベール・カミュ。彼に出会うことがなければ、多分仏文科に
進むことはなかっただろう。
この文章は「シーシュポスの神話」からのものです。


