ビクトル・ユーゴー 文豪は地下道に詳しい!!
文豪は地下道に詳しい!!
■今日の文章
人間の歴史は下水溝渠の歴史に反映している。
死体投棄の溝渠はローマの歴史を語っていた。
パリの下水道は古い恐るべきものであった。
それは墳墓でもあり、避難所でもあった。
罪悪、知力、社会の抗議、信仰の自由、思想、窃盗、人間の法律が
追跡するまた追跡したすべてのものは、その穴の中に身を隠していた。
十四世紀の木槌暴徒、十五世紀の外套盗賊、十六世紀のユグノー派、
十七世紀のモラン幻覚派、十八世紀の火傷強盗、などは皆そこに
身を隠していた。
百年前には、夜中短剣がそこから現われてきて人を刺し、またスリは
身があやうくなるとそこに潜み込んだ。
森に洞穴のあるごとく、パリには下水道があった。
■解説
まるで「パリ犯罪史における下水道の役割」というタイトルの
レポートのような文章だとお感じになるかもしれない。(笑)
しかしながら、この文章の正体はかの名作「レ・ミゼラブル」だ
と言ったらビックリしてもらいますが?
フランスを代表する文豪ビクトル・ユーゴーの時代の小説家は
みな、読者が小説を読む上でためになることを延々と書くところ
があった。
小説とは唯の物語ではなく、読んでためになる書物の一ジャンル
として理解されることを望んでいたと言われる。
今ではこのジャンバル・ジャンの物語は、ミュージカルとしての
方が有名かもしれない。
ビクトル・ユーゴーは、社会学者以上の研究をして、このパリの
地下道についての記述を実現したと言われている。


